原作が映画賞総ナメ 没後35年“寺山修司ブーム”再燃の理由

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 短歌、演劇映画、評論と多彩な活躍をした寺山修司。没後35年を迎え、人気が再燃している。

 昨年公開された寺山原作の映画「あゝ、荒野」(監督=岸善幸)はブルーリボン賞作品賞、日刊スポーツ映画大賞作品賞、毎日映画コンクール日本映画優秀賞を受賞。主演の菅田将暉も日本アカデミー賞優秀主演男優賞、毎日映画コンクール男優主演賞、トレーナー役のユースケ・サンタマリアがブルーリボン賞助演男優賞を受賞するなど映画賞を総なめにした。

 寺山の生涯を追ったドキュメント映画「あしたはどっちだ、寺山修司」にも多くの若者が詰めかけた。

「あらゆる表現分野で最前衛を走り続け、“書を捨てよ町へ出よう”と若者を挑発した寺山の言葉は、忖度が蔓延し、表現を萎縮させる今の社会で若者に新鮮に受け止められているのでしょう」(演劇ジャーナリスト・山田勝仁氏)

 寺山作品の上演も途切れることがない。2月3日からは東京芸術劇場・シアターウエストで青蛾館が寺山の「宝島」を「大人も子どもも楽しめる男装音楽劇」と銘打って上演。宮下今日子、佐藤真弓、シルビア・グラブ、藤井由紀ら二十数人の女優が出演する。(振り付け・構成・演出=スズキ拓朗)

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