著者のコラム一覧
片岡たまき

神奈川県平塚市出身。元RCサクセション・マネジャー兼衣装係。夫は「パスカルズ」のバンドマスター、ロケット・マツ氏。著書に「あの頃、忌野清志郎と」(宝島社)。

人をコーフンさせる仕事だから自分がコーフンしないとダメ

公開日: 更新日:

 1990年12月25日、3人になってしまったRCサクセション(サポートメンバーは春日博文・厚見玲衣)は、10年連続して行われた日本武道館クリスマスコンサートで幕を引き、無期限活動休止を発表。清志郎とチャボ(仲井戸麗市)はそれぞれが新しく個人事務所を設立、長年息の合った2人もたもとを分かつことになった。

 時は流れて2003年、清志郎は4年ぶりのソロアルバム「KING」をリリースし、全国ツアーを04年2月まで行う。 片岡さんはこのツアーパンフレット編集を依頼され、久しぶりに清志郎にインタビューした。

「長時間にわたって話を聞くのは、今更ながら緊張しました。清志郎さんは変わらずにマイペース。80年代、ステージで落ちてしまうメークや、ツンツンの髪を固めるため、強力な化粧品を使っていたことが話題になった時、『最近は、汗で落ちる姿もなかなかいいものなんだ』と発言。20年という経過を具体的に感じた瞬間でした。ツアータイトルは『WANTED』。『お尋ね者がこの街に来るぞ~と、各地で噂になる。そんな感じがいい』と、タイトル決めの話も清志郎さんらしい。終了後の打ち上げで、『人をコーフンさせる仕事をしてるんだから、自分がコーフンしないとダメだよね』と聞き、普遍的な意味合いをもって私の心に強く残っています。いろいろな取り方があるけれど、自分に手応えがないものは、人も感動しないってことと受け取りました」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方