1歳年下フジテレビ社員の彼が“観劇デート”後の車中で…

公開日: 更新日:

新田恵利編<12>

 1980年代の芸能界、恋愛はタブーだった。人気が落ちるからと言われた。写真週刊誌に勢いがあり、芸能人は夜の光、カメラのフラッシュに怯えた。

 おニャン子クラブの頃、私も「フライデー」されたことがある。高校卒業の直前、付き合っていたラグビー部の同級生の自転車で2人乗りして、田んぼのあぜ道を通学するところ。写真の奥にはうっすらと富士山が写っていた。牧歌的で性的な雰囲気ゼロだったせいか、スタッフに怒られたり世の中からバッシングされたりすることはなかった。

 彼とは卒業を機に別れた。嫌いになったわけではない。大学進学を決めた彼に対して、幼い頃からの夢、お嫁さんの夢をかなえてくれないと内心怒っていたのだ。そんなこと、とても恥ずかしくて言えない。

 卒業式を終えた3月、私の18歳の誕生日に仕事が終わり家に帰ると、郵便ポストの上に花束とバースデーカード。

「STILL LOVE YOU」

 この彼からのメッセージだ。英語は苦手でSTILLの意味が分からない。辞書で調べた。「まだ・今でも」。ふーん、そういう意味なんだとひとり苦笑した。10代の恋心は行き違い、すれ違う。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因