著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

コンテストが苦戦…東宝芸能に待たれる“第2の長澤まさみ”

公開日: 更新日:

 歌謡界は女性アイドルブームに乗り芸能プロ主催のオーディションが増え、アイドル発掘が活発化。芸能界の地図が変化する中、映画界でいち早くオーディションを始めたのが東宝芸能だった。1984年、「東宝シンデレラオーディション」がスタート。不定期ながら今も続く唯一の女優オーディションとして広く知られている。元映画記者の話。

「かつて邦画は六社協定の縛りで俳優は映画会社の専属制でしたが、実力を付けた俳優が独立することもあり、自然消滅のように解体。唯一、東宝だけは俳優部門を設けて芸能プロとして始動。歌謡界の影響もあり広く女優志望者を公募した」

 初代グランプリに輝いたのが沢口靖子。53歳になった今も変わらぬ美貌で主演する「科捜研の女」(テレ朝系)は長寿番組となっている。5回大会では12歳の長澤まさみが3万5000人の応募者からグランプリに輝いた。ホリプロのアイドル歌手と並び、東宝芸能の女優は、芸能界の登竜門として位置付けられた。スターを夢見る子たちが応募してくる一方で、主催者側にもジレンマが出てくる。

「素人の子を選ぶポイントは外見、しぐさ、話し方での判断。その後、女優としてのレッスンを積ませても、誰もが沢口や長澤のように開花するわけではない。逆にコンテストなくして第2の長澤も出てこない」(前出の映画記者)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋