著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

アミューズこそ音楽・芸能シーン新ジャンル開発の先駆者

公開日: 更新日:

 渡辺プロが開拓した芸能ビジネスはホリプロ、サンミュージックと続き、総合芸能プロとしてテレビ界を席巻。すでに活動していた演歌系の事務所、俳優中心の事務所にも刺激を与え芸能界全体はにわかに活気づいていった。

 新たに参戦する事務所も増えていくなか、第2勢力として確かな地位を確立していったのが「アミューズ」と「スターダスト」の2社だった。

 ナベプロなど芸能プロご三家の創設者がいずれもバンドマン出身なら、2社の創設者は元大手プロでマネジャーとして腕を磨いてきた独立組。アミューズの創設者は渡辺プロ時代、キャンディーズのマネジャーを務めた後に独立。1977年に事務所を設立。歌謡曲全盛時代に新たにシンガー・ソングライターの原田真二を売り出した。

「後発の事務所が同じことをしていてもかなわない。新しいジャンルの開発が必要。アミューズはその先駆者の一人でした」(元レコード会社幹部)

 原田は愛くるしいマスクと甘い声。自らピアノを弾きながら歌うスタイルで女性を魅了。音楽界に新風を吹き込んだ。翌年には桑田佳祐率いるサザンオールスターズがデビュー。音楽シーンに革命を起こした。さらに、ミュージシャンと俳優を兼ね備えた芸能界の二刀流、福山雅治星野源らを輩出。新たな形をつくった。最近ではディーン・フジオカ大谷亮平の逆輸入俳優も手掛ける。

 男性陣に比べ女優は吉高由里子上野樹里と手薄。今年は個人事務所から独立した吉田羊の移籍がウワサされているが、「業界内の人気も高い吉田。事務所内の女優陣にいい刺激を与え、新たにスター誕生が期待されている」(テレビ関係者)。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲