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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

内田裕也の功績とは 日本にロックの土壌を切り開いたこと

公開日: 更新日:

 芸能人が亡くなったとき、仕事・私生活を含め関わった人から生前のエピソードを聞くのがメディアの最初の仕事。昨年9月に逝去した妻・樹木希林さん(享年75)の後を追うように3月17日に亡くなったロックンローラー・内田裕也さん(享年79)の場合は、ジャンルを問わず幅広い交流を物語るように人それぞれに逸話があった。

 ロックにかける思い、奔放な私生活。昭和を代表する俳優・勝新太郎さんや松方弘樹さんを彷彿させるエピソードの数々は「圧巻」という言葉しかない。

 メディアの人間でも内田さんの取材に関わった人ならおのおの、逸話がある。ある人の葬儀だった。さっそうと会場に現れた内田さんはスーツこそ黒だったが、ノーネクタイとラフに着こなし真っ赤なマフラーを巻いていた。昔、六本木の交差点近くにパブ・カーディナルというロンドンのパブをモチーフにした店があった。ミュージシャンの社交場のように賑わっていた。内田さんもよく見かけた。当時は夫婦問題に女性とのトラブルが日常だったが、いつも陽気に飲んでいた。不意打ちのように店で声を掛けるが、取り巻きの人たちが大きな壁となった。内田さんのボディーガードのようにそばにいた安岡力也さん(2012年・死去)が前に立ちはだかり、「なんだ」と鋭い声で制止してきたものだ。

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