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本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督 村西とおる伝」(太田出版)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に、「東京降りたことのない駅」(大洋図書)、「全裸編集部」(双葉社)などがある

ダイヤモンド映像を復活させた松坂季実子の迫力ボディ

公開日: 更新日:

 倒産寸前状態だったダイヤモンド映像に、松坂季実子という新人がスカウトされた。

 1969年生まれ、都内の女子短大国文科2年生の彼女は、一度だけという条件で出演を承諾した。

 ダイヤモンド映像スタッフ、日比野正明、ターザン八木、それにフリーランスの沢城昭彦監督が短大生のデビュー作用パッケージ撮影に立ち会った。

 太めの女性には関心がない村西とおる監督は、日比野のあとについていく小柄でふくよかな女子短大生に、愛想笑いを浮かべて挨拶するだけだった。

 短大生がダイヤモンド映像を、業界を、そして「巨乳」という造語を広める、80年代最大のAV女優になろうとは、このとき、誰も想像すらしなかった。

 サイパンの日差しのようなスタジオで、短大生が恥ずかしそうに脱いだ。

 日比野、八木、沢城監督は、女子短大生のある部分を見て、全員が同じ形容詞を発した。

「でっ……けー!!」

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