夜、眠れない状態に…山田美保子さん変形性股関節症との苦闘を語る

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山田美保子さん(放送作家・コラムニスト/68歳)=変形性股関節症

 2025年10月、両足同時に人工股関節置換術という手術を受けました。もう杖は使っていませんが、まだゆっくり慎重に歩かないといけない時期。リハビリの先生には「いつか、あれはなんだったんだろうと思える日が来るわよ」と励まされています。

 始まりは5~6年前、お尻のほっぺたが痛くてつらくなったことです。それが股関節の動きや安定に関係する「梨状筋」という筋肉であることは後々知りました。

 とにかくお尻が痛くて、マッサージを頻繁に利用するようになりました。そもそも物を書く仕事なので座っている時間が長い上に、大阪や名古屋の仕事で週2回は新幹線で移動する生活。それがすごくよくなかったみたいです。

 そうこうしていると、今度は周りの人から「足が悪いんですか?」と言われるようになりました。自覚はまったくありませんでしたが、どうやら歩き出しや歩行に影響が出始めていたようです。

 整形外科クリニックでの牽引や電気治療をはじめ、鍼灸院や整骨院など、あれこれ行ってみましたが治りません。23年あたりからは、夜、眠れない状態になりました。足を伸ばすと股関節が痛いので膝を立てたり、クッションを挟んだりして眠るのにひと苦労。ほどなくして歩行に杖を使うようになりました。

 かかりつけ医の紹介で北里研究所病院の金子博徳先生と出会ったのは24年11月末でした。レントゲンを撮ると、股関節がみごとにすり減っていました。先生は「手術がいいと思います」と言い、すぐさま人工股関節の模型を取り出して、説明を始めました。

 でも2週間の入院が必要とのことだったので、私はいったん手術を見送ったのです。当時、犬を2匹(元保護犬と18歳の老犬)飼っていました。ペットホテルも18歳の老犬は預かってくれませんから、家から離れるわけにはいきません。

 北里研究所病院をときどき受診しながら、いろいろな方のご紹介でさまざまな治療を受ける日々が続きました。でも25年3月に元保護犬が、6月末には老犬が18歳10カ月で相次いで天国へ逝ってしまいました。まるで「手術してね」と私の背中を押してくれたように思えたのです。

 すぐに北里研究所病院に連絡し、10月9日に手術することが決まりました。入院までの3カ月間で準備を整え、連載の原稿をすべて前倒しで入稿しました。先生から「病室にパソコンを持ち込んで仕事する人もいますよ」と聞きましたが、実際の入院生活は予想外に忙しく仕事どころではなかったので、前倒しして正解でした。

 入院1カ月前には手術に備えて自分の血液を採取する貯血をしたり、サプリメント類は一切やめて、「お肉をモリモリ食べてください」という言葉とともに鉄剤を処方されたので、毎日服用しました。

 手術に対する恐怖感はまったくありませんでした。じつは30代半ばから10年間、不妊治療をしていまして、結局、子供には恵まれなかったのですけれど、毎月全身麻酔をしていましたから慣れたものでした。

 手術は2時間半ほどで終わったようです。目覚めると腰とふくらはぎがきつく締め付けられて、強烈に痛かったことを覚えています。それが朝まで続くと聞いたときには青ざめました。エコノミークラス症候群を防ぐための処置らしいのですが、どうにも我慢できなくて、少しだけ緩めていただきました。でもそれだけ。手術のキズの痛みは一回もありませんでした。

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