木村拓哉が新境地おっさん役 “アイドル後遺症”克服なるか

公開日: 更新日:

 元SMAPで俳優の木村拓哉(46)のドラマ主演が立て続けに決まり、話題になっている。

 ひとつは10月スタートの日曜21時“日曜劇場”枠。「半沢直樹」や「下町ロケット」で高視聴率を記録したTBSの看板枠で、挫折を経験したカリスマシェフ(木村)が世界最高の3つ星レストランを目指す物語。もうひとつは、来年正月のフジテレビ開局60周年特別企画ドラマ「教場」で、警察学校の冷徹な鬼教官役。どちらも人生経験の裏打ちが求められる役どころだけに、トレンディードラマを牽引してきたキムタクも年相応のおっさん役に移行する様子がうかがえる。

 現在、日曜劇場で放映中の「集団左遷!!」は2日、視聴率は前回から1・6ポイントアップし、9・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。主演の福山雅治(50)の泥くさい演技が評価を得ている。その昔、結婚報道で“福山ロス”現象が起こるほどのイケメンが、今作ではサラリーマンにも共感される“おっさん”にうまく移行している。コラムニストの桧山珠美氏がこう言う。

「福山さんはご自身のラジオで下ネタも話し、ざっくばらんなところを見せている背景があるので、共感を得られたのでしょう。ですが、キムタクはドラマを見なくとも見た気になる、膨満感を感じさせてしまう。公の場に登場する容姿は若々しく、“加齢込みの演技の進化”より彼の“アンチエイジング”のほうが目立ち『HERO』など過去の作品の延長線上であろうと予想されてしまうのです。最近開設したウェイボーにしろ、娘とのエピソードにしろ全てスタイリッシュで親近感が湧かず、素の自分が見えない。“アイドル後遺症”が色濃いのです。天才シェフ役ということで『ビストロSMAP』で磨いた料理の腕が見せどころなのでしょうが、一般的な視聴者にはグループ解散の“公開処刑”のイメージがガッチリひも付けられていて、強みよりもマイナスになる気がしてなりません」

 とはいえ何があっても注目されるキムタク。アイドル後遺症を克服できるかどうかが、今後の俳優人生を左右しそうだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    センバツ人気低迷の真犯人!「スタンドガラガラ」なのは低反発バット導入のせいじゃない

    センバツ人気低迷の真犯人!「スタンドガラガラ」なのは低反発バット導入のせいじゃない

  2. 2
    三田寛子ついに堪忍袋の緒が切れた中村芝翫“4度目不倫”に「故・中村勘三郎さん超え」の声も

    三田寛子ついに堪忍袋の緒が切れた中村芝翫“4度目不倫”に「故・中村勘三郎さん超え」の声も

  3. 3
    若林志穂が語った昭和芸能界の暗部…大物ミュージシャン以外からの性被害も続々告白の衝撃

    若林志穂が語った昭和芸能界の暗部…大物ミュージシャン以外からの性被害も続々告白の衝撃

  4. 4
    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

  5. 5
    夏の甲子園「朝夕2部制」導入の裏で…関係者が「京セラドーム併用」を絶対に避けたい理由

    夏の甲子園「朝夕2部制」導入の裏で…関係者が「京セラドーム併用」を絶対に避けたい理由

  1. 6
    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  2. 7
    マイナ保険証“洗脳計画”GWに政府ゴリ押し 厚労相「利用率にかかわらず廃止」発言は大炎上

    マイナ保険証“洗脳計画”GWに政府ゴリ押し 厚労相「利用率にかかわらず廃止」発言は大炎上

  3. 8
    「大谷は食い物にされているのでは」…水原容疑者の暴走許したバレロ代理人は批判殺到で火だるまに

    「大谷は食い物にされているのでは」…水原容疑者の暴走許したバレロ代理人は批判殺到で火だるまに

  4. 9
    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

  5. 10
    大谷は口座を3年放置のだらしなさ…悲劇を招いた「野球さえ上手ければ尊敬される」風潮

    大谷は口座を3年放置のだらしなさ…悲劇を招いた「野球さえ上手ければ尊敬される」風潮