著者のコラム一覧
三遊亭鬼丸落語家

昭和47(1972)年生まれ。長野県上田市出身。平成9年、三遊亭円歌に入門。前座名は「歌ご」。平成12年、二つ目に昇進し「きん歌」に改名。平成22年、「三遊亭鬼丸」襲名で真打ち昇進。NACK5「ゴゴモンズ」メインパーソナリティー。

日本に4万人いる弁護士は3千人に1人の存在…では落語家は

公開日: 更新日:

 高校野球が終わりましたね。今大会で甲子園の土を踏めた球児の人数が気になって調べてみたら、ベンチ入りが18人でチーム数が49なので18×49=882人。「令和元年の夏の大会で、俺、甲子園出てんだよ」と言える人が全国で882人できたんですね。

 春のセンバツを入れると一年で1000人ほどは甲子園出場の高校球児になれるんですね。じゃあ学問の最高峰・東京大学は一年で何人くらい入れるのかグーグル先生で調べてみると大体3000人。つまり毎年、東大卒業生が3000人ずつ世に放たれてるわけです。皆さんの周りにはいますか? 甲子園球児か東大生。

 では医者はどのぐらいなのか気になるので調べました。外科医に絞ってみますと、およそ2万1000人。さらに弁護士を調べるとおよそ4万人。これらは今現在の人数ですから高校球児や東大生みたいに毎年増えるものではなく、弁護士は増えてますが、外科医は減少傾向のようです。

 さて、もう一度聞きますが、皆さんの知り合いに外科医や弁護士はいるのでしょうか。日本の人口1億2000万人の中で弁護士4万人。つまり3000人に1人ということです。スゴい希少価値ですが、ちょっと待ってください!我々落語家の人数ってご存じですか? 大体東西合わせて800人ですって。今年の甲子園行った高校球児より少ないじゃあないですか。しかも、少しずつ増えてますが、高校球児や東大のように毎年増えるわけではない800人です。となると、なかなか生で会うことがないレベルですよね。万が一、いや実際には15万が一に出会うことがあったら運命の出会いじゃないですか。東大生や外科医や弁護士にあったら「スゴいですねぇ」なんて言うんでしょ? じゃあ落語家に会ったときはもっと大事にしてくださいね。経済の原則では希少なものには価値があるんですからね。なに? 需要と供給で需要が少ない? なりたければすぐになれる? 珍しいだけで世間の役に立ってない? なりたいやつがもともと少ない?――確かになりたい人が大勢いる中でなれるから価値があるんでした。ごめんなさい。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  3. 3

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  4. 4

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  5. 5

    “Snow Manの頭脳”阿部亮平は都立駒場高校から“独学”で上智大理工学部へ 気象予報士にも合格

  1. 6

    長嶋一茂が晒した「長嶋家タブー」の衝撃!ミスターとの“今生の別れ”、妹・三奈との根深い確執も赤裸々

  2. 7

    手ごたえのない演奏を救ったのは山下達郎 弱冠22歳の雄叫びだった

  3. 8

    「時代と寝た男」加納典明(16)小熊を屋内で放し飼い「筋肉、臭い、迫力、存在感がぜんぜん違った」

  4. 9

    貴乃花の次女・白河れい「事務所退所」…“親の力を借りない”妹と長男・花田優一の現在地

  5. 10

    父の死去で長嶋一茂は“天然キャラ”封印…KY発言に噛みつく「不謹慎警察」のエジキになる恐れ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  2. 2

    愛知県犬山市にある「もうひとつの万博」に行ってみた “本家”と違いストレスフリー&コスパよし

  3. 3

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  4. 4

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  5. 5

    長嶋茂雄さんは助っ人外国人のセックスの心配もしていた。「何なら紹介してやろうか?」とも

  1. 6

    「時代と寝た男」加納典明(16)小熊を屋内で放し飼い「筋肉、臭い、迫力、存在感がぜんぜん違った」

  2. 7

    長嶋茂雄と連れ立って石原裕次郎さんのお家で朝まで豪遊した顛末 試合は雨天中止と思ったのに…

  3. 8

    僕は宝塚シニアの3年時、全国大会初出場でPL学園からスカウトされた。後に阪神同期入団する二塁手は…

  4. 9

    長嶋茂雄さんは当然のように電車改札を「顔パス」しようとして、駅員に捕まった

  5. 10

    “中居正広寄り”の古市憲寿氏と視聴者のズレはどこで生まれた? フジ日枝批判での存在感は早くも過去のものに