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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

負けず嫌いが演技の原動力 広瀬すずは生来の「体育会系」

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 その時は役柄と合わず、起用を見送ったが、18年公開の映画「SUNNY 強い気持ち・強い愛」(東宝)で起用。同じ対談でこう絶賛した。

「集中力が途切れないというか、長い芝居を何度やっても役に入っているのは、飛びぬけた部分だなと思いました。あと、ずっとバスケをやってきたからなのか、全体を見渡すことができている」

 彼女は大根のオーディションを落とされた以降、数々の映画・ドラマに出演。同世代の俳優たちと共演することも多くなった。それは学校に行くような感じで楽しかった。同時に、同じくらいの年齢なのに、自分よりはるかに演技がうまい人たちがいることに衝撃を受け、生来の負けず嫌いが刺激された。いつしかバスケで相手に負けたくないという思いを凌駕し、演技にのめり込んでいった。

 15年には是枝裕和監督の映画「海街diary」(東宝・ギャガ)に出演し、その高い演技力が評価され、各新人賞を総なめ。翌年も、李相日監督の映画「怒り」(東宝)で新境地を切り開き、18年には坂元裕二脚本のドラマ「anone」(日本テレビ)でドラマファンにも鮮烈な印象を残した。

 広瀬は「SUNNY」に起用された際、大根に「一緒にやるべきだ」と口説かれ、うれしかったと言う一方で「オーディションで落とされたことは忘れないぞ、と思ったけど」(同前)と笑う。広瀬すずは「スポ根」の主人公のように、常に「負けたくない」という思いが原動力になっているのだ。

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