阪神藤川監督の宮崎遠征“リスケ”に主力、コーチ、スタッフら右往左往…台風接近が建前だが
今季、史上最速でリーグ優勝を決めた藤川球児監督(45)率いる阪神。シーズン最終戦の10月2日から約2週間のブランクを経て、15日からのCSファイナルステージでDeNAを甲子園で迎え撃つ。
その阪神で懸念されているのが試合勘だ。特に佐藤輝明ら主力打者は、甲子園でシート打撃を行っているとはいえ、シーズン終了後から一度も対外試合を経験することなくCSに臨む。
相対するDeNAはファーストステージで巨人に2連勝。12日の第2戦は延長戦までもつれる壮絶なゲームを制した。打線は4番の筒香を軸に、好調を維持。先発投手も2人を使うだけで済んだ。しかも昨年はシーズン3位から、2位阪神、優勝した巨人を撃破して日本シリーズに進出、26年ぶりに日本一を達成した実績がある。公式戦では圧倒的な強さを見せたディフェンディング王者といえども強敵であるのは間違いない。
「阪神は“想定外”の出来事もありました」と指摘するのは、コーチ経験のある球界OBだ。
「藤川監督は公式戦終了直後に宮崎に移動、6日のフェニックス・リーズ初戦から自らベンチ入りして指揮をとった。二軍中心のメンバーにもかかわらず、平田二軍監督には残留組を任せた。自身の試合勘を呼び戻すだけでなく、CSに向けた総仕上げとして、10月11、12日に佐藤輝ら主力を宮崎に招集する算段だった。しかし、直前の9日になって藤川監督は急きょ、主力の宮崎入りにストップをかけ、自身も帰阪。台風接近の天候が理由としていますが、実際にフェニックス・リーグのレベルを肌で感じた上で、わずか2試合のために主力に長距離移動を強いる必要性を感じなかったのではないか。とはいえ、同じくリーグ優勝を果たした岡田前監督時代の2023年は、宮崎で調整してCSファイナルを3連勝で勝ち上がり、日本一を達成しましたからね。選手やコーチ、スタッフはむしろ、いきなりの予定変更に右往左往させられたのは確か」
当の藤川監督は先日、「攻撃面に関しては非常に、15日から不安なくいけると思う」と自信をにじませているが、指揮官の“朝令暮改”は吉と出るか、はたまた……。