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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

錦織は優秀な演出家でジャニー氏の後継ぎといわれていたが

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 勢いそのままに舞台「PLAYZONE」は23年にわたるロングランとなる人気だった。舞台は後輩の内博貴、玉森裕太らに受け継がれ演出を錦織が担当。遜色ない出来栄えに「これで演出家の後継ぎができた」と囁かれ出した。その後、錦織はタレント活動から演出家に重心を移していった。

「ジャニーさんは演出家としての錦織を買っていましたし、滝沢も先輩・植草を見習っていました。将来は錦織と滝沢の二人三脚で演出部門を支えると見る向きもありました」(芸能関係者)

 ジャニー氏が亡くなり、思惑は大きく外れる。

 滝沢が副社長兼演出家として支えることが決まると、周囲からは「錦織の立場はないし居場所もなくなる。ないがしろにされているようだ」と心配する声もあった。

 周囲の不安は的中する。意を決したかのように昨年9月、少年隊の名は残したまま錦織は植草とともに年内でジャニーズを退社すると発表された。

「恩義のあったジャニー氏が亡くなり、新体制になったことで、付いていくのは無理と判断したのでしょう。演出家としての仕事も、後輩の滝沢が副社長の立場。藤島ジュリー新社長も錦織と1つ下の同年代。やりにくくなるのは目に見えている。自分のやりたい演出もしにくくなる。環境を変える意味もあって退所。錦織は99年につかこうへいの舞台“蒲田行進曲”に出演したことをきっかけに、つか氏を崇拝し師事していた。毛色の違うジャニーズの舞台演出はやりにくいのでは」(舞台関係者)

 ジュニアを含め今後、多くの舞台が想定される。勝手を知る身内のような存在だった錦織を失った滝沢がひとりでどう手腕を振るうのか、課題が見えてきている。

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