著者のコラム一覧
城下尊之芸能ジャーナリスト

1956年1月23日、福岡県北九州市生まれ。立教大学法学部卒。元サンケイスポーツ記者。82年、「モーニングジャンボ 奥様8時半です」(TBS)の芸能デスクとなり、芸能リポーターに転身。現在は「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)、「朝生ワイド す・またん」(読売テレビ)、「バイキング」(フジテレビ)に出演中。

芸能界はもはや甘い世界ではない 一度つまずくと戻れない

公開日: 更新日:

 例えば、2019年10月に個人会社の税金申告漏れが発覚して活動自粛した徳井義実(45)。今年になってレギュラー番組のひとつに戻っているが、NHKなどその他のレギュラーには復帰できていない。修正申告の上、追徴金も騒動になる1年前(18年12月)に納付済みの出来事だった。

 17年6月に未成年女性との不祥事(不起訴処分)があった俳優の小出恵介(37)は、アメリカの演劇学校に留学し、昨年、ニューヨークのオフブロードウェーで復帰する話もあったが、コロナ禍で頓挫。復帰宣言こそしているが、いまだに新たな仕事が決まったという話は耳にしない。16年1月の不倫スキャンダルで自粛したベッキーも出産後に活動再開を宣言したものの、子育て中心の生活を送っている。

 それぞれに社会的批判はあろうが、僕は常々、お金を払って見てくれる人がいる映画やライブでの復帰は誰も文句が言えないし、問題ないと意見を言ってきた。渡部建がトークライブに出演するのも否定しないし、やり直しができないのも問題と思ってきた。

 しかし、最近の映画製作は「製作委員会」システムがほとんどで、数多くのスポンサーが出資し合っている。そのスポンサーのひとつでも拒否すれば、キャスティングの段階で出演名簿から外されてしまう。メディアによるバッシングは昔の方が断然強かったが、芸能界の仕組み自体が変わっているのだ。

 昨年2月、覚醒剤取締法違反で逮捕され、執行猶予判決が確定した槙原敬之(51)は、99年の1度目の覚醒剤逮捕の際には執行猶予中にアルバムを発売し、なし崩し的に復帰となった。しかし、今回は2度目とあって難しいだろう。執行猶予が明けてどれほどのファンがついてきてくれるかが勝負だが、いずれにせよ一般社会も含めて一度つまずいたら起き上がることが困難な時代になった。芸能界も甘い世界ではなくなっている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理