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児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

今年も米アカデミー賞を席巻?米国移住者描いた作品に注目

公開日: 更新日:

 70年代、多くの人が韓国での生活に見切りをつけ、アメリカに移住したのは経済的な理由ばかりではなかった。当時、韓国は軍事政権下で北朝鮮とも緊張状態が続いていた。いつ戦争になるかもしれないという危機感もあったようだ。

■近年は母国回帰が加速

 だがアメリカでの生活も決して楽ではない。「ミナリ」でも理想と現実の間で揺れる移民の姿が描かれている。88年のソウルオリンピックを境に渡米する韓国人は減少していった。むしろ近年はアメリカでの物価や医療費の高さに嫌気が差し、年老いた韓国人が母国に戻る動きが加速しているそうだ。

 “おばあちゃん”役のユン・ヨジョン自身も70年代に歌手と結婚し、米国に移住したひとりだ。10年近くアメリカで生活していたが、映画ではウイットに富んだ英語を披露している。夜尿症の孫を「アソコが故障したんだね」と慰め、「ペニスがブロークン」と笑い飛ばす。

 韓国では「ミナリ」公開時に観賞特典として観客にごま油と食用オイルが配布された。“ミナリ”とは野菜のセリ(芹)のこと。韓国ではセリのチヂミやナムルをよく食べるため「調味料に使用して」ということらしい。アメリカン・ドリームは過去の話。今は気の利いたコリアン・スタイルが人気の時代なのだ。

■「ミナリ」3月19日(金)からTOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー

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