松本若菜&中村ゆり…木村多江に迫る新たな“薄幸系女優”

公開日: 更新日:

 普通に立っているだけなのに、なぜか「寂しそう」「はかなげ」と言われてしまう女優が、いつの時代も一定数いる。いわゆる“薄幸系女優”だ。

 昨今、このジャンルでトップを走り抜いてきたのは、何といっても女優の木村多江(50)だろう。2003年から2004年にかけて放送された連ドラ「白い巨塔」(フジテレビ系)で見せた末期がん患者・林田加奈子役での泣きの名演技は、ドラマを見ていた視聴者の多くを号泣させた。以降、木村が連ドラに出演すると、〈また幸薄い役かな〉なんて声がネット上に書き込まれるようになり、すっかり“薄幸系女優”としてお茶の間から認知されるように。

 ところが、「このジャンルで、ここ数年活躍が目覚ましい女優さんが2人いるんです」と話すのは、芸能ライターのエリザベス松本氏。同氏が推す新たな“薄幸系女優”とは、女優の松本若菜(37)と中村ゆり(39)である。

 松本は2020年放送の大ヒット連ドラ「私の家政夫ナギサさん」(TBS系)に出演。ナギサさんの元同僚であり、物語のキーパーソンとなった箸尾玲香役を好演して話題となった。また、中村は最近ではあの「天国と地獄」(TBS系)に、高橋一生演じる日高の秘書・五木さん役で出演している。

「木村多江さん同様に、松本さんも中村さんも涙がよく似合う女優さんです。松本さんは現在放送中のドラマでいえば『珈琲いかがでしょう』『イチケイのカラス』と2作にゲスト出演していますが、2作品とも薄幸なイメージが漂う女性の役でした。とくに『珈琲』ではそのはかない美しさを絶賛する声があったほど。まさに適役でしたね」(エリザベス松本氏)

“薄幸系”からどんな風に変わっていくか注目

 一方で、中村ゆりに対してはこんな声も。

「中村さんが出演している日本生命のCM。年を取って涙腺が緩くなったせいもあるんでしょうが、あれを見ると、とにかく泣けるんですよね。と同時に、CMだと分かっていても『頑張れ!』と応援したくなってしまう。幸薄そうだけどけなげで前向きな感じに、男心がわし掴みにされてしまう。あのCMで中村さんのファンになりました」(50代・編集者)

 視聴者も中村に対しては“幸薄い”印象が強いせいか、不幸な役が多いイメージだからか、「天国と地獄~サイコな2人~」放送時には、〈五木さん(中村)もいつか殺されそうでドキドキする〉なんて、生死を危ぶむ声が書き込まれていたものだ。

「木村さんは、はかないだけではなく、狂気を秘めた役柄も難なくこなす演技派女優で、そのアンバランスさが魅力でもあります。今後、松本さんと中村さんも“薄幸系”メインから、どんな風に女優として変わっていくのか。もしくは木村さんを超えるほどの“薄幸系女優”として視聴者から認識されるようになるのか。注目したいと思っています」(エリザベス松本氏)

 顔立ちに共通点はないように思えるが、なぜか悲しみ、苦悩するような役柄が多い3人。中村は7月クールのテレ東系の連ドラ「ただ離婚してないだけ」に出演することが発表されたばかりで、ネットでは〈中村さんが出るなら見る〉と期待の声が早くも高まっている。同ドラマでの中村はどんな表情を見せるのか。楽しみで仕方がない。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ブラタモリ」抜擢の桑子真帆アナ “金髪チャラ系”の大学時代

  2. 2

    巨人に漂う不穏な空気…杉内投手チーフコーチの「苦言連発」「選手吊るし上げ」が波紋広げる

  3. 3

    大の里、豊昇龍の両横綱も戦々恐々…「新怪物」加入で躍進止まらぬ伊勢ケ浜部屋の巨大戦力

  4. 4

    82歳で死去の橋幸夫さんが日刊ゲンダイに語っていた「佐川急便事件」と「統一教会」のバッシング報道

  5. 5

    星野監督は中村武志さんを張り倒した直後、3ランを打った隣の俺にも鉄拳制裁…メチャクチャ痛かった

  1. 6

    御三家の生き残り舟木一夫の“傷だらけの人生”と、兄貴分だった故・橋幸夫さんも太鼓判のサバイバル術

  2. 7

    小祝さくらは「加齢の影響」漏らしていた…ツアー6週連続欠場の深刻度

  3. 8

    (1)身内すらも“監視し欺く”情報統制…機密流出犯には厳罰、まるで落合博満監督のよう

  4. 9

    元幕内照強の“しょっぱい犯罪”に角界も呆れた…トラブル多数現役時代の「ヤンチャ」な素顔

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋