著者のコラム一覧
細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

“ピス健”が現れると道がサッと開く「一緒にいる俺までが偉くなったみたいで…」

公開日: 更新日:

 野口修と山口洋子の関係について、関係者に取材をして多くの人が口を揃えて言うのは、「野口さんは権力を誇示したがるところがあった。洋子ママはああ見えて強い男の人が好き。だから野口さんに引かれたというのはあると思う」というものだった。

 口さがない人は「それは洋子ママの気を引くためにそうしていた」と言うが、はたしてそうだろうか。そんな短絡的な問題なのか。そこで気になったのが、筆者が野口修自身から直接聞いた少年時代の原体験である。

 敗戦後、上海で興行会社を営んでいた野口家が日本に帰国すると、焼け野原となった東京にはすぐには戻らず、西日本を中心に転々としている。高槻に次いで半年間も滞在したのが神戸の嘉納健治邸だった。

 嘉納健治とは、父野口進がかつて所属した大日本拳闘会の会長である。渡辺勇次郎、田辺宗英と並んで黎明期のボクシングの創始者の一人に数えられるが、それだけの文脈で語れる人物ではない。日本酒の老舗大手の菊正宗酒造や白鶴酒造の創業家にして、名門進学校灘中学校(現私立灘中・高等学校)を創設した神戸指折りの名家嘉納財閥、その嫡流につらなる御曹司である。また、講道館柔道の創始者、嘉納治五郎は分家の叔父にあたる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    りくりゅう電撃引退も三浦璃来だけ競技継続の「ウルトラC」…ごく身近にも“前例”あり

  2. 2

    りくりゅうペア大逆転金メダルを呼んだ“かかあ天下” 木原龍一はリンク内外で三浦璃来を持ち上げていた

  3. 3

    松重豊がついに引退を示唆し2代目探しに言及…「孤独のグルメ」井之頭五郎を継ぐ有力候補者の実名続々!

  4. 4

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」

  5. 5

    “激ヤバ”高市チルドレン門寛子議員が大炎上! 国会前ペンライトデモを「ごっこ遊び」と揶揄・嘲笑

  1. 6

    木下グループにアスリート殺到 「社長自腹4000万円」だけじゃない驚きのサポート体制

  2. 7

    “幼稚さ”露呈した佐々木朗希「報奨金事件」…ド軍日本人スタッフ2名が「7000万円超」もらえず?

  3. 8

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  4. 9

    長女Cocomi"突然の結婚宣言"で…木村拓哉と工藤静香の夫婦関係がギクシャクし始めた

  5. 10

    NHKドラマ10「魯山人のかまど」は早くも名作の予感! 藤竜也は御年84歳、枯れてなお色香漂う名演技