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細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

下戸の野口修が山口洋子の「姫」に足しげく通った理由

公開日: 更新日:

 野口修はこのとき34歳、働き盛りの敏腕プロモーターである。日大芸術学部卒、剛柔流空手道部出身の白羽秀樹を「沢村忠」と命名し、二人三脚で新興のプロスポーツ「キックボクシング」を走らせていた。

「どうせそんなもん、うまくいきっこない」という冷ややかな声に背を向けるようにコツコツと実績を重ね、旗揚げから2年でTBSと契約を結んだ。山口洋子と初めて会ったこのときは、レギュラー放映が始まったばかりだった。

「初めまして、野口です。今日はようこそお越し下さいました」「どうも、山口です。銀座で店やってます。よろしく」

 その程度の挨拶だったことは、仲介した森忠大も、野口修自身も証言している。野口には妻子がいたし、洋子にも交際中の恋人がいたからだ。

 2人の関係が単なる知人から変質していくプロセスは、格闘技プロモーター・野口修が芸能プロモーターに変貌を遂げる歩みと重なる。

 野口は都心でキックボクシングの大会を催すたびに、山口洋子と「姫」のホステスを大勢招待した。

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