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細田昌志ノンフィクション作家

1971年、岡山市生まれ、鳥取市育ち。CS放送「サムライTV」キャスターから放送作家としてラジオ、テレビの制作に携わり、ノンフィクション作家に。7月に「沢村忠に真空を飛ばせた男 昭和のプロモーター・野口修評伝」(新潮社)が、第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞を受賞。

五木ひろしの光と影<25>野口修は「『夜空』でいける。短期決戦だ」とはねつけた

公開日: 更新日:

 夏の終わりのことである。軽井沢にある山口洋子の別荘でちょっとした宴会が開かれた。野口修、平尾昌晃、徳間音工のスタッフ、TBSのキック中継のスタッフ、「姫」のホステスとポーター、野口プロのマネジャーら20人ばかりが集まった。沢村忠も顔を出していた。

「洋子ちゃんはそういうお祭りが大好きで、忙しいときほど、そういうことをやっていた。本人は飲めないのにだよ。このときは夕方くらいからみんなが集まって、酒を飲んでバカ騒ぎ。僕も早くに仕事を切り上げて、車を飛ばして行った。深夜になって麻雀大会になった。僕は麻雀はやらないから、ベランダで酒を飲みながらギターを弾いていたの。確かそのときに、沢村君とゆっくり話をした記憶がある。彼は意外と洒脱な人なんだよね」(平尾昌晃)

 都心では見られない美しい星空を眺めていたら、自然にメロディーが湧き出てきたという。

「軽井沢に行ったことある? 星がめちゃくちゃ奇麗なのよ。それで調子に乗ってポロポロ弾いていたら止まんなくなってさ。『これ、いいじゃん』って。麻雀やってる洋子ちゃんと野口さんに、『ねえねえ、こんな曲できたんだけど』ってその場で聞かせたら『いいわねえ』なんて言ってる。そのまま、ベランダで一曲作っちゃった」

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