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荒木経惟写真家

1940年、東京生まれ。千葉大工学部卒。電通を経て、72年にフリーの写真家となる。国内外で多数の個展を開催。2008年、オーストリア政府から最高位の「科学・芸術勲章」を叙勲。写真集・著作は550冊以上。近著に傘寿記念の書籍「荒木経惟、写真に生きる。荒木経惟、写真に生きる。 (撮影・野村佐紀子)

<94>愛情は口からは出てこなくたって、顔には出ちゃうものなんだ

公開日: 更新日:

いい感じ、いい顔の夫婦なんだよね

 赤い広島カープのユニフォームを着た車椅子のおばあちゃんとひ孫が印象に残っててね(連載92に掲載)。すっごくいい夫婦もいたんだよ。夫婦で仕出し屋をやってて、旦那はなかなかの男前でさ。どっちもよくしゃべったりするタイプじゃないんだけど、女房がふるってんの、仕事のときのいつもの格好、割烹着にお玉といういでたちで撮影にやってきたのよ。撮るときにオレが「はいっ、視力検査!」って言ったら、ほいっとお玉を目に当てたりしてさァ(笑)、いい感じ、いい顔の夫婦なんだよね。

 広島で何百人も撮った中で印象的だったから、写真集が出版された後に取材にやってきたテレビ番組のスタッフに二人のことを話したら、その夫婦に会いに行ったんだよ。番組を観たら、これが想像以上にいいんだ、普段の暮らしから。ごく普通の家庭だよ、でもね、追っかけてるといろいろなことがわかってくる。大恋愛の末に結婚したらしくてさ、女房が「出会った頃はトイレにまでついていきたいくらいだった」って、「今じゃ信じらんないけど」って(笑)。

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