著者のコラム一覧
ラサール石井参議院議員

1955年生まれ。大阪市出身。渡辺正行、小宮孝泰と結成したお笑いトリオ「コント赤信号」で人気に。声優、俳優、司会者、脚本家、演出家、コラムニストとして活躍。第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。2025年、参院選に社民党から立候補し当選。副党首に就任。

坂本龍一氏はがんとの闘いの中から、命懸けで戦後民主主義の危機に警鐘を鳴らし続けた

公開日: 更新日:

「先人が100年をかけて守り育ててきた貴重な神宮の樹々を犠牲にすべきではありません」と小池都知事に手紙を書いた。それだけでもどれだけ大変だったであろう。ところが小池都知事は「事業者に手紙を出せばいいのでは」とまるで他人事。血の通った人間の言葉ではない。オリンピック招致のあたりからにおい出した再開発の怪しさを坂本氏は感じ取っていた。

「コロナ対策」についても厳しく批判した。日本の初期対策を「非常にぬるい。一貫性がないし、長期ビジョンもない」と断じ「検査数が絶対的に少なすぎます」と指摘した。そしてドイツが「社会民主主義的な福祉体制を維持できていた」のに対しイタリアは「新自由主義的な政策によって病床数の削減や合理化を進めてきた(日本の関西の都市に似ているね)そのツケを一気に払わされ医療崩壊が起きた」と喝破。

 そして「安倍さんはその新自由主義に乗っているだけ」と言い「安倍さんはとても『保守』とは言えない」「保守的なそぶり」は「ジェスチャー」「その本質は、アメリカ追随とネポティズムと露骨な大企業優遇です」と見抜いていた。そして「国民はもっと怒るべきです」と言う。

 本日4月5日には坂本さんの遺志を継いで神宮外苑再開発に反対する抗議デモが行われた。まだまだ間に合う。統一地方選挙もある。坂本氏の言葉と音楽を胸に、それぞれがそれぞれの怒りを持ち、それぞれの闘いを続けていこうじゃないか。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー