元フジアナ牧原俊幸さん「生きるクスリ」はマジックと落語と懐メロ 半端ない拘りぶり

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新御三家や花の中3トリオより前の懐メロが好き

 3つ目の懐メロもかなり集めました。好きになったのは母親の影響です。母親は歌謡曲が好きで子守歌に歌ってくれたりしました。だから、僕の言う懐メロは新御三家(郷ひろみ、西城秀樹、野口五郎)や花の中3トリオ(森昌子桜田淳子山口百恵)などの僕の年代の歌謡曲ではないんです。東海林太郎さんや灰田勝彦さん、ディック・ミネさん、藤山一郎さんといった僕が子供の当時すでに懐メロだった歌謡曲。それを母親の影響で聴いて育ち、中高時代はさらに好きになりました。

 大学進学で上京してからは親の世代が見る「にっぽんの歌」(テレビ東京系)など懐メロ番組を録画して。早稲田大学の中で、そんな昭和前半の懐メロに興味を持った同世代はいませんでした(笑)。しかし、あれから40年ほどが経っても、それらの懐メロを流す番組があるということは、70代から80代に需要があるんですね。

 懐メロに関しては落語ほど深くは鑑賞してなかったのですが、昭和前半の懐メロ番組や母親が好きだった美空ひばりさんの懐かし番組を見ても、私はそれらの歌がわかる。それが今はなんかうれしいんです。ちなみに、笠置シヅ子さんがモデルの朝ドラ「ブギウギ」も興味を持って拝見してます(笑)。

■CD、カセットはメルカリ、ヤフオクで売った

 こちらもカセット、CDがたくさんあります。談志さんが入手したらしい、昔の岡晴夫さんのワンマンショーの音源をラジオで流した時に録音したものなんて貴重だし、今でも聴きますからね。

 しかし、近年は落語や懐メロやマジックに関する物を断捨離し始めたことを、以前に日刊ゲンダイさんでお話しさせていただきました。あれからメルカリやYahoo!オークションでかなり売りました。600取引くらいしまして落語や懐メロのCDなどを処分。

 でも、作品を捨てたわけではなく、音源はiTunesに残し、「物」を処分したわけです。パソコンのハードディスクなどに作品を残した上での断捨離はオススメかもしれません。スペースは取りませんからね。

 古今亭志ん生全集や○○歌謡曲全集などのCD音源を移す作業は時間がかかりますが、そういう作業が好きで楽しい。古い音源だと50年前の70年代初頭の番組の落語がパソコンに入ってたり。すると柳家小三治師匠や談志師匠の若い頃と晩年を聞き比べたりして。

 マジックは自分が使わない道具を半分くらい処分しましたね。大きなマジックメーカーの品はヤフオクで結構、高値がついて。

■「駅からハイキング」に参加して街歩き

 健康法といえば最近はウオーキングですね。JRが企画してます「駅からハイキング」にはよく参加しています。例えば品川駅発の日があれば、朝に品川駅に行き、地図をもらい、それを見ながら10キロほど歩くんです。何時に駅に戻らなきゃいけないとかルールはとくになくて、自分のペースで街巡りをすればいいんです。JRは頻繁にやっていて年配から若い人も参加していますよ。

 僕はたいてい妻と参加。月島の方や池袋や羽田の辺りなど結構、都内は歩き尽くしました。そして街巡りして見つけたお店でハイボール飲んで、ご飯を食べて帰る(笑)。これが健康法

 山歩きもしてます。フジテレビのOB、OGの旧友会で歩こう会があり、僕は山歩きの方の幹事をやってます。年に2回ほど、7~8人で山登り。

 70代や80代の先輩たちもいますので、あまりハードな山には決めずに、緩やかなコースを選びます。たまにロケハンとして事前にひとりで登ってみることもあります。山登りは足腰が鍛えられるからいいですね。

 そしてこれはマジックもそうなのですが、年上の人たちと一緒にやるのが好きなんです。そこで幹事や委員を務めながら「年上にもこんなに元気な人がいっぱいいるんだ!」と、大先輩たちを見ているとこちらも元気が出る。これが一番の生きるクスリかもしれません。

(聞き手=松野大介)

▽牧原俊幸(まきはら・としゆき)1958年7月生まれ、北海道出身。83年フジテレビ入社。2018年退職後、フリーアナウンサーに。

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