著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

吉高由里子「光る君へ」は行き詰まる?家康がコケて「女性による女性のための大河」に賛否

公開日: 更新日:

制作陣に女性が多い

 そして、7年ぶりに女性が主人公になった「光る君へ」。特徴としては脚本・大石静をはじめ、劇伴の冬野ユミ、制作統括の内田ゆきら制作陣に女性が多いこと。主演の吉高由里子は言うまでもなく。まさに女性活躍時代にふさわしい大河ドラマなのだ。というと聞こえはいいが、裏を返せば「男性大河」に万策尽き、お手上げ状態。起死回生策で、女性に託したのではないか。重要ポストについていた政治家が何か問題を起こすと後任に女性議員をもってくるあの感じと似ている。

 オンナコドモ向きシーンが多いのも特徴だ。第7話の「おかしきことこそ」の打毬シーン。ポロのように馬に乗って毬を打ち合うが、このシーンはいりますかねえというくらい長い。あとで打毬はどうでもよくて、その後、雨に濡れ、上半身裸になって体を拭くところを見せたかったのかとわかった。

 柄本佑の藤原道長、町田啓太の藤原公任、金田哲の藤原斉信、毎熊克哉の直秀が鍛え抜いた細マッチョな肉体をこれみよがしにさらす。男の乳首はOKなのね。

 毒殺や呪詛など穏やかでないのも韓流ドラマ好きにはたまらないし、きらびやかな衣装は大きな見どころだろう。

 もうひとつの特徴は斉信役のはんにゃ.金田や藤原実資役のロバート秋山竜次、まひろの従者・乙丸役の矢部太郎、侍従宰相役のザブングル加藤歩、絵師役の三遊亭小遊三らお笑い芸人を多用していること。彼らが出てくるとネットがざわつき話題性に事欠かない。

 最新回ではもっぱら黒木華演じる倫子の飼い猫<小麻呂>に話題が集中していた。俳優の熱演をさしおき、猫ちゃんに持っていかれるとは俳優のモチベーションが心配。

 果たして、まひろと道長の恋で1年間持つか。最終回まで見届けようとは思うが、毎回睡魔が……。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  1. 6

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  2. 7

    森下千里氏が「環境大臣政務官」に“スピード出世”! 今井絵理子氏、生稲晃子氏ら先輩タレント議員を脅かす議員内序列と評判

  3. 8

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  4. 9

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  5. 10

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情