仕込みなし? テレビの街頭インタビューの採用率はどのくらい?
■インタビュー上手なディレクターはどうしてる?
「上手な人は何が違うか」ですが、じつはインタビューの成否はほとんど、「誰に聞くかで決まってきます。そもそもほとんどの人は、インタビューしようとしても足を止めてもくれません。「誰が止まってくれそうか」を見抜くだけでも新人には大変です。止まってくれそうな人を見抜いて、さらにその中から「こちらが求めていることを言ってくれそうな人」を見抜いてインタビューしないと、いつまでたっても局に帰れないんです。
だいたい「待ち合わせしてる人」は答えてくれやすい。だから各局とも「新橋SL広場」とか「銀座和光前」とか、インタビュー場所が決まってきます。最近だと「有楽町イトシア前」が流行ってますね。
場数を踏むうちに、顔とか、雰囲気とか、同行者の感じとかから「この人だ!」と直感で分かるようになってきます。各局同じような場所で、同じような人に狙いを定めて聞いているので、必然的に「同じ人が各番組によく登場する」ことになるわけです。よく「仕込みなのではないか」と言われることがありますが、そんなことはありません。偶然です。私が若い頃から「またこの人だ」という常連さんがいました。