「時代に挑んだ男」加納典明(29)名門芸術系高校に進学も...「よくあれで卒業させてくれたと思います」
静物撮影用に買ったレタスを巡って兄貴にバットで殴られて
加納「半分はもう昼から学校から出て、街行って遊んでました。よく卒業させてくれたと思います。うちの父親と、学科長だったかな、僕らの学科の長が知り合いだったらしくて。そういうのもあるんでしょうけど」
増田「高校時代は家で写真撮影とか自分でされたりしてたんですか」
加納「うん。家のなかに手作りのスタジオみたいの作って、いろいろ撮影して自分流に憶えていった。たとえば静物撮影のためにレタスを買ってきて撮ろうとしてね。高2か高3のとき。親父の持っていたアメリカの雑誌にレタスの写真が載ってたのよ。それがすごく良くて、俺も撮ってみようと」
増田「でもレタスっていったら、当時の日本では珍しいんじゃないですか」
加納「そう。超高級品だったの。で、写真撮ってるうちに時間が経って萎れていく」
増田「葉を1枚めくって撮ったと」
加納「いやいや。やっぱりそれでは偽物だから。新しいレタスを買いにいきたいんだけど当時は高級品だし、加納家は貧乏で金がない。それで俺が癇癪起こして大暴れして、物を投げたりして滅茶苦茶になって。そしたら兄貴がバット持ってきて俺をぶんなぐって(笑)。気絶してしまって」