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増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

「時代に挑んだ男」加納典明(29)名門芸術系高校に進学も...「よくあれで卒業させてくれたと思います」

公開日: 更新日:

静物撮影用に買ったレタスを巡って兄貴にバットで殴られて

加納「半分はもう昼から学校から出て、街行って遊んでました。よく卒業させてくれたと思います。うちの父親と、学科長だったかな、僕らの学科の長が知り合いだったらしくて。そういうのもあるんでしょうけど」

増田「高校時代は家で写真撮影とか自分でされたりしてたんですか」

加納「うん。家のなかに手作りのスタジオみたいの作って、いろいろ撮影して自分流に憶えていった。たとえば静物撮影のためにレタスを買ってきて撮ろうとしてね。高2か高3のとき。親父の持っていたアメリカの雑誌にレタスの写真が載ってたのよ。それがすごく良くて、俺も撮ってみようと」

増田「でもレタスっていったら、当時の日本では珍しいんじゃないですか」

加納「そう。超高級品だったの。で、写真撮ってるうちに時間が経って萎れていく」

増田「葉を1枚めくって撮ったと」

加納「いやいや。やっぱりそれでは偽物だから。新しいレタスを買いにいきたいんだけど当時は高級品だし、加納家は貧乏で金がない。それで俺が癇癪起こして大暴れして、物を投げたりして滅茶苦茶になって。そしたら兄貴がバット持ってきて俺をぶんなぐって(笑)。気絶してしまって」

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