高石あかりは明るいキャラクターの内側にある個性的な感性が印象的
取材当時に放送開始直前だったNHKドラマ「わたしの一番最悪なともだち」の撮影中には、台本の最終ページのメモ欄に演じた役と自分自身の似ている部分、違う部分を書き出していたと彼女が話してくれた。普段からふと思った感情をスマホのメモに書いたり、夢や目標をノートに記しているという。「卵がふわふわだったとか、食べたものについてメモをするのが好き」(タレントパワーランキングWEB.2023年8月1日配信)というのがなんだかかわいい。
日常で感じた気持ちを忘れないようにメモしていることが、演技での感情表現の豊かさにつながっているはずだ。
せつない表情の叙情性は「ばけばけ」で母親役を演じる池脇千鶴(2001年度朝ドラ「ほんまもん」ヒロイン)のデビュー当時を彷彿させ、演技の深い色は堀北真希(2012年度朝ドラ「梅ちゃん先生」)に通じるものがあるものの、そのふたりに似ているかというと似てはいない。髙石あかりには、今までの女優とは違う新しさがあり、いつもワクワクさせる。彼女の黎明期の輝きを、しっかり心にメモしたい。


















