著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督 村西とおる伝」(太田出版)が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に、「東京降りたことのない駅」(大洋図書)、「全裸編集部」(双葉社)などがある

しのぶの病気を聞いた村西とおるは「わかった」と一言だけ

公開日: 更新日:

 野田義治が発掘し育て上げた堀江しのぶは、人の心を癒やす笑顔と顔立ちからは想像もつかない豊満な胸が相乗効果を上げ、グラビアやテレビで彼女の姿を見ない日はないほどだった。

 その堀江しのぶが人気の頂点に立った1988年4月、スキルス性胃がんが発覚、医師から余命2カ月の宣告を受けた。野田は高額の医療費を堀江しのぶの両親に負担させず、みずから背負い込んだ。毎月300万円の支出が野田にのし掛かる。

 四谷から目黒区青葉台に事務所を移した村西とおるの元を訪れた。

「(堀江)しのぶが病気なんだ」

「どうした?」

「ものすごくカネがかかる病気なんだ。稼ぎたいんだ。仕事やらせてくれないか」

「わかった」

 村西とおるはそれ以上、野田に病気のことを尋ねなかった。

 1988年夏。

 村西とおるはAVメーカー、クリスタル映像から独立し、新たにダイヤモンド映像とパワースポーツという新会社を起こした。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱照ノ富士が“弟子暴行”で角界に大激震! 転籍組との微妙な関係、燻っていた「無理やり改名」の火種

  2. 2

    競泳アイドル池江璃花子の初ロマンスに見えてくる「2つの夢」…りくりゅうに続くメダルともうひとつ

  3. 3

    侍Jで待遇格差が浮き彫りに…大谷翔平はもちろん「メジャー組」と「国内組」で大きな隔たり

  4. 4

    弟子を殴った元横綱照ノ富士 どれだけ潔くても厳罰必至か…「酒瓶で…」「女性を庇った」飛び交う情報

  5. 5

    Adoの初“顔出し”が話題 ミステリアス歌手の限界と20年非公表の「GRe4N BOYZ」との違い

  1. 6

    Snow Man宮舘涼太の交際発覚にファンが怒るワケ 「よりによって相手は女子アナ…」

  2. 7

    元横綱・照ノ富士の暴力事件で伊勢ケ浜部屋は評判ガタ落ち…絶頂期が一転「指導者も親も嫌がる」

  3. 8

    イラン攻撃に沈黙する高市外交の“二枚舌” 米国とイスラエルの暴挙に「法的評価は控える」の笑止

  4. 9

    イラン攻撃が招く原油爆騰インフレの恐怖「サナエノミクス」で庶民への打撃拡大…それでも「利上げ」に反対なのか

  5. 10

    熱意と覚悟が欠如…国内男子ツアーの衰退を加速させる日本ゴルフツアー機構の“残念さ”