三浦春馬さんは泥酔も お酒が自殺の“引き金”になる可能性

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 これは新型コロナウイルス禍で単身高齢者の孤立化が進み、酒量が増えることに関連してのコメントだったが、「孤立」「喪失体験」がアルコール依存症のリスクを高めることは、高齢者に限った話ではない。

 また、斉藤氏は、日刊ゲンダイ(3月31日付)でこうも語っていた。

「本人は楽しく飲んでいると思っていても、記憶をなくすほど飲むというのは、その背景に飲まざるを得ない心理的要因があると考えられます」

 “ブラックアウト”や、物をなくすなど何らかの身体的損失や社会的損失が生じる飲み方は立派な問題飲酒で、その先にあるのはアルコール依存症。しかし、多くの人は「まだまだ自分の飲み方は問題ない」と思っており、当然ながら、飲まざるを得ない心理的要因に無自覚だ。

■厚労省のデータでは3人に1人が…

 アルコール依存症は、うつ病との合併の頻度が高く、自殺とも強い関係があることは専門家の間でよく知られている。

 厚労省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」によると、日本人の自殺例全体のアルコール検出率は32.8%。つまり、約3分の1の人に自殺直前の飲酒が認められている。アルコール依存症でなくても習慣的な大量飲酒も自殺の危険性を高めることが国内の調査で指摘されており、飲酒量に比例して自殺で死亡するリスクが高くなるという結果が報告されている。

 三浦さんはどうか分からないが、いずれにせよ過度な飲酒は体にも心にも良くない。

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