今の日本の芸能界のアンチテーゼ! 世界の天才ロックスターたちの暴走と不道徳ぶり

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モデルのベベ・ビュエルをめぐる五角関係

 特筆すべきは、モデルのベベ・ビュエルをめぐる五角関係。トッド・ラングレンがイベントに連れてきたベベにひと目ぼれしたミックは、オレのほうが大物だと口説き関係する。子どもができるが、父親が誰なのかがわからない。するとミックはバンドのギタリスト、ロン・ウッドを連れ、花束を持ってお祝いに駆け付ける。自分の子にしたかったらしい。

 ベベは、その娘を女たらしのミックでなく、トッドの子として育てる。ところが、本当の父親はエアロスミスのスティーブン・タイラーだった。当時スティーブンはドラッグ依存症の治療施設を出たり入ったりしていた。娘の父親にするわけにはいかなかったのかもしれない。

 それでも娘が8歳になると、ベベはスティーブンの子であると公表。その娘は、後に「アルマゲドン」や「ロード・オブ・ザ・リング」で世界的人気になるリブ・タイラーだ。

 ロックスターたちを手玉に取るしたたかなベベは、このドタバタの間に、キッスのジーン・シモンズとも交際している。こうした状況がそれぞれのバイオグラフィー本に書かれていて楽しい。

 このようにミックは相手を選ばない。仲間のパートナーとも関係する。家にいる家政婦さんともする。女性ともすれば、男性ともする。無敵だ。

 そして彼は、恋愛しながらバラードの名曲をつくる。「涙あふれて」や「ワイルド・ホース」は女優でシンガーのマリアンヌ・フェイスフルに、「ドント・コール・ミー・アップ」はクラプトンから奪ったモデルでシンガーのカーラ・ブルーニに捧げている。だからこそ、楽曲に思いがこもっている。

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