鼻炎やぜんそくの改善も 「ダニ」エキス新薬治療の最新事情

公開日: 更新日:

 アレルギーの原因物質であるアレルゲンを少量ずつ定期的に数年間かけて体内に入れ、アレルゲンへの反応を抑える治療が「免疫療法」だ。ハウスダストには、チリ、ダニ、ホコリなどさまざまなアレルゲンが含まれている。だから従来の治療法ではターゲットが分散されてしまい、“ダニ一本”よりも確実性が劣っていた。それが今年4月から、ダニの中でも特に問題になっているチリダニから抽出したタンパクをもとにしたエキスを皮下注射する免疫療法が始まった。

■皮下注射と舌下錠の2通り

 さらに5月には、このダニエキスの錠剤を舌の下で溶かし、体内に吸収させる舌下錠も承認された。

「血液検査でダニアレルギーが確認された人が対象になります。ダニエキスの免疫療法によって、8割くらいは抗アレルギー薬がいらない程度まで改善するとみられています」

 免疫療法は長期間にわたるので、皮下注射を何度も行うのは負担が大きい。そこで、舌下錠が登場した形だが、舌下錠は「アレルゲンはダニだけ」という人向け。複数のアレルゲンを持っていて、それらに対する免疫療法を受ける人は、皮下注射になる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動