網膜剥離、緑内障…「近視の度数」が強い人に“失明”のリスク

公開日: 更新日:

 その最たるものが、網膜剥離だ。

 眼球の内側の壁には、網膜という神経の膜がぴったり張り付いている。しかし近視になると、眼軸(眼球の軸)が長く伸び、網膜は眼球が伸びる方向に引っ張られる。

 さらに、網膜に接している眼球内は硝子体と呼ばれるジェル状の物質で満たされているが、硝子体は加齢と共に収縮し、網膜面から剥がれ(後部硝子体剥離)、網膜を引っ張る。

「強度近視は、これらの網膜が引っ張られる力が強いため、網膜に裂け目が入る網膜裂孔や、網膜が眼球の内側の壁から剥がれる網膜剥離のリスクが高くなるのです」

 網膜は、ものを見たり光を感じたりするための器官なので、剥離したときの対処が遅れると失明に至る可能性もある。

 また、強度近視は緑内障との関係も深く、強度近視があると、緑内障の進行が加速しやすい。こちらも、失明の可能性がある重大疾患だ。

「理由ははっきりわかっていませんが、強度近視で眼軸が長く伸びることにより、視神経にテンションがかかって傷みやすくなることなどが考えられます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」