パーキンソン病 最新治療でうまく付き合い天寿を全うできる

公開日: 更新日:

 順天堂大学医学部付属順天堂医院に今年9月、パーキンソン病の専門外来ができた。薬物治療の“次”を専門に行う、同大学脳神経内科准教授の大山彦光医師に話を聞いた。

 パーキンソン病は、脳の神経伝達物質ドーパミンの減少で発症。最初は「じっとしている時に手足が震える」「筋肉が硬くなって体を動かしづらい」「動きが素早くできない」といった運動症状のほか、便秘、うつ状態、睡眠障害、認知機能の低下などが見られる。

「現段階では、進行を止めたり遅らせる治療法はなく、症状を抑える治療になります。まずはドーパミンを補充する薬物治療が行われます」(大山医師=以下同)

 パーキンソン病を発症して間もない頃は薬がよく効く。しかし、発症後5~6年ほど経つと、効果にバラつきが出てくる。服薬後、数時間で薬の効果が切れて動けなくなる「ウエアリングオフ」、意思とは無関係に体が動く「ジスキネジア」を生じるようになる。

「パーキンソン病の薬は非常にたくさんあります。ドーパミンの原料となるレボドパという薬だけでも2種類あり、効き方が違う。ジェネリックにすればまた効き目が変わり、食前・食後どちらに服用するかでも効き目が変わる。ドーパミンの代わりをするドーパミン受容体作動薬、レボドパを効率よく使うためのMAO―B阻害薬、COMT阻害薬などもあります。患者さんが困っている症状に対し、薬の種類、組み合わせ、量、回数、服薬のタイミングなどを適宜調整していきます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い