【花粉症の免疫療法】日本医科大学付属病院 耳鼻咽喉科(東京都文京区)

公開日: 更新日:

「イネやシラカバ、ネコなど国内にないものは、倫理委員会の承認を得て、海外のものを使って治療しています。大学なので海外から取り寄せたアレルゲンの費用は研究費などを使い、無料で患者さんに提供しています」

■脱落率は一般の半分以下

 いずれにしても、アレルギーが複数あれば皮下注射、もしくは舌下との組み合わせになる。皮下注射は外来通院で、最初の3カ月は週1回、その後の2カ月は2週に1回、以降は1カ月に1回注射する。舌下の外来通院は月1回で、それ以外は自宅で毎日1回、舌の下にエキスを垂らす。どちらもこの方法で2~3年治療を続ける。

「治療期間が長いので、面倒に思う患者さんには免疫療法は勧められません。それに、舌下は1日に2回、3回もやるとアナフィラキシーショックを起こす恐れがあります。ですから、すべての治療法をきちんと説明して、どの治療法が自分に合っているか十分理解してもらうことが大切です」

“やる気”のある患者でなければ免疫療法は続かない。治療を途中でやめてしまう免疫療法の一般的な脱落率は20%くらい。しかし、同科では皮下注射が5~10%、舌下は3%くらいという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較