依存症治療に変化 飲酒やめずに「減酒外来」という選択も

公開日: 更新日:

「自覚がない軽症のアルコール依存症患者にも対象を広げ、治療を行っていく必要がある。減酒外来は、治療選択の幅を広げるのが目的です」

■飲み方が気になっている人すべてが対象

 減酒でどれほどの効果があるのか? 実は、それは複数の研究で証明されている。

「『飲酒量を減らすことが健康度を上げることに有効』や『依存症と診断された人が、適度な飲酒や危険でない飲酒を実践することで、飲酒量の減少への実現の可能性が高くなる』などです」

 減酒がアルコールによる死亡率を減少させるという報告もある。

 日本でのアルコール依存症の患者は、107万人と推計されている。ところが、治療を受けている人になると、わずか4%ほど。「断酒させられる」「アル中といわれる」といったイメージが受診率の低さにつながっていると、樋口院長らは考えている。つまり、重症度を顧みず、すべてのアルコール依存症患者に一律の治療を行うことは、かえって治療を妨げる原因になっているのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  3. 3

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  4. 4

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  5. 5

    (1)長嶋茂雄氏の「逆転巨人入り」は、銚子の料亭旅館の仲居さんの一言から始まった

  1. 6

    我が専大松戸がセンバツ王者で無敗の横浜に大金星も、達成感、喜びをあまり感じない理由

  2. 7

    永野芽郁「キャスター」“静かにフェードアウト説”一蹴!主演映画も絶好調で“稼げる女優”の底力発揮

  3. 8

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  4. 9

    長嶋茂雄さんは当然のように電車改札を「顔パス」しようとして、駅員に捕まった

  5. 10

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」