著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

健診で異常なく痩せているのに…血管年齢が高い人のナゼ

公開日: 更新日:

 50代を過ぎたら、病院で数年ごとにぜひ受けていただきたいのが血管年齢を調べる検査です。血管の老化度合いを調べる検査で、これによって動脈硬化の進行具合が分かります。

 血管年齢は、心臓足首血管指数(CAVI)で調べられます。

 CAVIは、心臓から出て動脈に伝わる脈波の速度を測定したものです。柔軟性に富んだ血管では脈波はゆっくり伝わり、硬くなった血管では脈波は速く伝わります。つまり、動脈硬化が進行するほどCAVIの値は高くなります。ただし、血管の狭窄がひどくなり過ぎると、脈波が伝播されにくくなって、CAVIが低い値になることもあります。

 同時に測定するABI(足関節上腕血圧比)は、足首の血圧を上腕の血圧で割ったもの。健康な人では、横になった状態で血圧を測定すると、足首と腕の血圧は同等か、足首が少し高い数値になります。

 しかし、足の動脈硬化が進行していると、腕の血圧より足首の血圧の方が低くなります。数値が低くなるに従って、狭窄の可能性が高くなります。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘