格闘家の征矢貴さん「クローン病」との壮絶バトルを語る

公開日: 更新日:

 そして、「自分が生み出した病気は自分で治せる」という言葉がストンと胸に落ちてきました。外部から悪いモノが入ってきたわけではなく、自らが免疫機能を誤作動させる何かを生み出したわけですから。

■腸が腫れて便が通るたびに激痛でうずくまる

 ヒュミラも効かなくなってきたのが去年の半ばでした。生物学的製剤は3~4種類あるけど、いずれは全部効かなくなってしまう。最終的には手術しかなく、手術をしたら格闘技はできないと思ったので、何とかしなければ……とネットで必死に調べました。

 それでヒットしたのが「大阪の松本医院でクローン病が治りました」という一文でした。詳しく調べてみると、ステロイドなどを使わず、自分の免疫力で治す病院だと知り、「これだ」と思って去年の9月ごろにさっそく大阪まで出向いたんです。

 独自の理論を持つユニークな院長は、生物学的製剤を一切やめ、漢方薬と鍼と抗ヘルペス剤で僕を寛解まで導きました。その道のりには、薬をやめたことによる壮絶な症状悪化が伴いました。腸が腫れて狭窄してしまうので、便が通るたびに激痛でうずくまる毎日……。食欲はうせ、高熱も出て、とにかくキツイ。それが1カ月ほど続きました。それでも「試合に出る」という明確な目標があったから耐えられました。もしそれがなければ痛みに耐えきれず、生物学的製剤に頼って振り出しに戻っていたかもしれません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは