血液中の“警備員”好中球と有害物質の闘い 傷口の膿の正体

公開日: 更新日:

 血液1マイクロリットル(1000分の1ミリリットル)中、だいたい4000~9000個が含有している「白血球」は、細菌やウイルスなど体内に侵入してきた有害物質を排除し、病気から私たちの体を守ってくれます。

 この白血球には3種類(顆粒球、リンパ球、単球)ありますが、まず顆粒球について少し詳しく説明しましょう。

 顆粒球の寿命は約2~14日といわれ、好中球、好酸球、好塩基球の3種類に分かれます。好中球は、末梢血内(通常の血液)で白血球全体の50~70%、顆粒球の90から95%を占めている主要細胞成分です。

 では好中球はどのような働きをするのでしょうか。例えば手足に傷がついて細菌や真菌などに感染した場合、傷口に真っ先に集結するのがこの好中球なのです。無色半透明の球状をしており、偽足を出してアメーバのような運動を繰り返しながら、感染巣に到達して細菌類に接触します。すると、表面のレセプター(受容体=細胞外の特定の物質と特異的に結合する物質の総称)が働いて、接触した細菌を異物と認識します。そしてこの有害物質を包み込むようにして、好中球の中に取り込んでしまうのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  2. 2

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 5

    菊乃井・村田吉弘さんが日本食の高級化に苦言…「予約が取れない店がもてはやされるのはおかしい」

  1. 6

    フジテレビを襲う「女子アナ大流出」の危機…年収減やイメージ悪化でせっせとフリー転身画策

  2. 7

    TV復帰がなくなった松本人志 “出演休止中”番組の運命は…終了しそうなのは3つか?

  3. 8

    "日枝案件"木村拓哉主演「教場 劇場版」どうなる? 演者もロケ地も難航中でも"鶴の一声"でGo!

  4. 9

    【埼玉・八潮市道路陥没「2次被害」現場ルポ】発生2週間、水は濁り死んだ魚が…下水放流地で見た河川の異変

  5. 10

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」