日食を見て目が焼けた…視力が低下し社会的失明の可能性も

公開日: 更新日:

 そのまま放置し、しかしなかなか元の見え方に戻らない。その時点で慌てて平松医師の元に「見え方がおかしい」と相談に来るケースが圧倒的に多いという。

 そもそも、なぜ目は太陽の光で焼けるのか? それは、目というのは水晶体というレンズを通して網膜の中心(黄斑)に光が集まるようにできているからだ。

■0.82秒以上で網膜がヤケド

「いわば虫眼鏡のような役割です。虫眼鏡で黒い紙を焼く実験をしたことがある人がいるかもしれません。これと同じように網膜上に太陽の光が集まるのです。太陽の光を直接見る時間が0・82秒を過ぎると、危険と考えられます。目(網膜)が焼けるといわれています。1秒以下ですから、本人は“ほんのちょっと見ただけ”と思っている場合でも、網膜が焼けることにつながりかねません」

 網膜が焼けると、そこが欠損し、視界の一部が見えづらくなる。治療は点眼薬や経口薬だ。視力を取り戻せる人もいるが、網膜が焼ける前と同じ程度まで戻る人は多くはない。人によっては、完全失明までいかないにしろ、社会生活を送るのに困難を感じるほどの視力低下に至る人もいる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝