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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

千葉大で乳房誤切除の医療ミス…検査結果は必ず報告書をもらっておく

公開日: 更新日:

 千葉大病院では、3年前にもCT検査結果の見落としがクローズアップされました。主治医が画像診断の報告書を見落としたことががん患者9人に発覚。そのうち死亡した2人について、同病院は「最初の検査後に治療していれば、死亡していなかった可能性がある」と認めていました。

 同じ年には、横浜市立大病院や兵庫県立がんセンターなどでも、CTの見落としが相次いでいます。こうした医療ミスはあってはなりませんが、時々起きているのが現実です。

 命が失われるのは最悪のケース。切除する必要のない臓器や組織を切除されるのもつらいでしょう。では、このような悲劇を未然に防ぐには、どうするか。医師が書類をきちんとチェックするのはもちろんですが、患者としてもできることがあります。

 それが、画像診断や病理検査の報告書をもらうこと。内科で血液検査を受けると、血糖値や肝機能などの数値が記された検査結果をもらうはず。それと同じで、画像診断や病理検査のリポートも受け取ることが大事だと思います。今回の誤切除についても、病理リポートをもらっておけば、防ぐことができたかもしれません。

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