やたらと光をまぶしく感じるようになったら、すぐに眼底検査を
糖尿病(4)
糖尿病の3大合併症のひとつに数えられる「糖尿病性網膜症」。糖尿病は「サイレントキラー」とも呼ばれるように自覚症状がないため、放置された状態のまま気づかないうちに病気が進みます。そして、ある日突然、体のあちこちに深刻な症状が現れる──。そんな恐ろしさを持つ病気です。
健康診断を受けず、血液検査もしていない方の場合、自覚症状がないため糖尿病にかかっていることに気づいていないケースが多々あります。目の異常を感じて眼科を受診し、眼底検査を受けた結果、初めて糖尿病と診断されることも珍しくありません。
そういった患者さんの典型的な症状として、「最近、やたらと光をまぶしく感じる」「突然、視界の中にゆがんでいる部分がある」などがあります。これらの訴えを聞くと、われわれ眼科医はすぐに眼底検査を行います。
初期の段階である「単純性網膜症」では、正常な眼底と比べて赤や白っぽい小さな点がポツポツと確認できます。こうした所見があれば、「糖尿病による単純性網膜症です」とお伝えし、内科の受診をお勧めします。