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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

がんも糖尿病も「BMI27」を下回るように歩くと予防になる

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 緊急事態宣言が解除され、通勤時間帯の電車は混雑しています。オフィスや街に人出が戻りつつありますが、出社率を一定の割合にとどめる企業もあるようです。定着した在宅勤務は仕事と生活を両立するには効果的で、そういう企業は多様な従業員の働き方への対応を重視しているのかもしれません。

 その在宅勤務を巡ってては、気になるデータもあります。20~50代の会社員を対象にしたネット調査によると、在宅勤務で座って仕事をする時間が「増えた」という人は8割。その人に延びた時間を聞いたところ、「1時間以上3時間未満」がダントツの43%。「3時間以上5時間未満」も22%で、「5時間以上」は17%でした。「1時間未満」は2割に満たないという結果で、座る時間の長さが見逃せません。

 米テキサス大MDアンダーソンがんセンターの研究によると、座っている時間で3グループに分けて調査。最も短いグループを1とすると、最も長いグループのがん死亡率は82%アップしていました。特に男性では前立腺がん、女性では乳がんと卵巣がんのリスクが高くなります。

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