著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

ワンランク上の健診「脳ドック」(4)頸動脈エコーで「一過性脳虚血発作」のリスクを知る

公開日: 更新日:

 一般的な脳ドックのメニューには、必ず「頚動脈エコー」が含まれています。超音波装置を使って、頚動脈の動脈硬化をチェックする検査です。

 頚動脈は、首を通って頭に血液を送るための動脈で、首の左右に1本ずつ通っており「総頚動脈」とも呼ばれます。左右の総頚動脈は、それぞれ顎の下あたりで「外頚動脈」と「内頚動脈」に枝分かれします。外頚動脈は顔や舌の筋肉に、内頚動脈は大脳に血液を送ります。

 動脈硬化はその分岐部分で進みやすく、特に内頚動脈側にプラークと呼ばれるコレステロールのかさぶたができると「閉塞性血管障害」や「アテローム性脳梗塞」のリスクが高くなってきます。

 プラークによって血流が一時的に妨げられると「一過性脳虚血発作(TIA)」が引き起こされます。急に片側の手や足に力が入らなくなったり、ろれつが回らなくなったり、目が見えにくくなったりといった症状が現れますが、しばらくして血流が回復すると、元に戻ります。しかしそれは、もっと深刻な脳梗塞の前触れですから、もしTIAと思われる症状が出たら、できるだけ急いで病院に行ったほうがいいでしょう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」