著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

ワンランク上の健診「脳ドック」(3)MRAで狭窄と動脈瘤を見つける

公開日: 更新日:

「MRA」は、MRI装置を使って脳内の血管を3次元画像にする検査です。それで「脳動脈瘤」の有無が分かります。

 脳動脈瘤は、動脈の枝分かれする部分にできる、風船状のコブです。その壁は通常の血管よりも薄く、破れやすくなっており、中は血液で満たされています。その風船が何かのきっかけで破裂するのが「くも膜下出血」です。40代から50代の女性に多く(男性の2倍)、とくに血圧の高い人に多いことが知られています。

 動脈瘤が破裂すると、突然頭を殴られたような激痛に襲われ、そのまま意識を失う人も少なくありません。患者の3人に1人が死亡し、3人に1人に後遺症が残ります。元の生活に戻れるのは残りの1人だけという、脳血管の病気の中でも最悪のひとつです。

 脳動脈瘤は、これといった自覚症状がほとんどないため、脳ドックなどを受けない限り、発見されることはめったにありません。直径が3ミリ未満であれば、破裂する心配はほとんどありませんが、3ミリ以上になると次第にリスクが上がってきます。日本脳神経外科学会の調査(2012年)によれば、直径に対する年間破裂率は次のようになっています。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情