加齢黄斑変性(1)日本人で右肩上がりに急増する3つの理由
現在、加齢黄斑変性は日本人の中途失明原因の4位ですが、このままいけば、中途失明原因2位の糖尿病網膜症を間もなく抜くのではないかと推測する眼科医もいます。患者には男性が多く、女性と比較すると罹患率は3倍となっています。
日本における加齢黄斑変性の増加の理由として、ひとつは食生活の変化が挙げられます。
日本人は昔に比べて脂質の多い食事や肉類を好むようになりました。これにより、高血圧や糖尿病、肥満などの生活習慣病がぐんと増えています。
これらの生活習慣病では、血流障害により、炎症や酸素不足による虚血などが引き起こされます。黄斑はとても薄く、わずかな血管異常でも出血や浮腫(むくみ)に直結してしまうのです。一方で、緑黄色野菜には黄斑の酸化を抑える効果があるといわれています。
また別の増加理由としては、生活スタイルの変化があります。海や山などへのレジャーは、多くの紫外線を浴びることになり、黄斑の酸化ストレスを増やします。
また喫煙もリスクファクターのひとつとなっています。