疲れ、不眠、頻尿…「未病」にあたる不調を漢方薬で打ち消す
冷え性・肌の色ツヤが悪い・体力が低下している人には「四物湯」が効果を発揮する。
【ぐっすり眠れない】
「血」はぐっすり眠れることをサポートするため、「血」が不足すると熟睡ができなかったり、夢をよく見たりする。また、五臓六腑では「心」は睡眠そのものと直接に関係し、「肝」はストレスなどで傷つきやすく、興奮と鎮静のバランスが崩れやすい。「心」と「肝」はいずれも「血」と密接に関係し、睡眠の質に大きく影響を与える。
「普段から食欲がいまいちで顔の血色が悪い人、体力がなく少しの速歩きや運動でもすぐに動悸や息切れをする人が熟睡感を得られない時は、『帰脾湯』を。『血』と『気』を補い、心を安定させる効能があります。また、ストレスを抱え、知らずにため息が出たり、ささいなことでイライラしたりする人は、寝つきが悪く熟睡もできないことに陥りやすい。その場合は『肝』をほぐしてリラックスさせる『加味逍遙散』がいいでしょう」
心身の疲れを感じ、眠りたいのに神経が高ぶって眠れず、夢をよく見る人は「酸棗仁湯」が適している。