(2)国の制度下にないものは要注意…保健機能食品の中から選ぶ
「問題はそうした一般食品が自分の健康に役立つのか、そもそも安全なのかを、一般の人には正しく判断するのは困難なことです。例えば、ある健康食品で効果があったとしても、取れば取るほど体にいいわけではありません。適量で効果が出るものはそれを超えると必ず副作用が出ます」
健康食品は医薬品ではないため、効果のメカニズムや副作用の仕組みが系統だって調べられているものは少ない。医師や薬剤師であっても健康食品について専門的に勉強していなければ安全性や機能性の真偽はわからない。
「このような状況下で、一番の自衛策は怪しい健康食品に手を出さず、国の制度下で作られているトクホや機能性表示食品から選ぶのが安全だと私は思います」
トクホや機能性表示食品だけでは選択肢が狭まるのではないか、と思う人もいるかもしれない。しかし、その届け出総数は今年9月時点で1万件以上(特定保健用食品1032件、機能性表示食品9961件、栄養機能食品は件数の明示なし)に及ぶ。届け出られている健康機能は、お腹の調子、体脂肪、睡眠、免疫、関節機能、疲労、ストレス、コレステロール、血糖、血圧、肌、認知機能、肝臓機能など多くの人の悩みのほとんどをカバーしている。