貧困からの脱却が高齢期の抑うつを防ぐ? 日本の高齢者1300人のデータから判明
高齢期におけるうつ病は、認知症や社会的な孤立、身体機能の低下と関連していることが知られています。抑うつ気分をもたらす要因はさまざまですが、経済的な困窮がもたらすストレスは、うつ病の発症と強い関連があります。
一方、経済的な困窮は、人生のさまざまな段階で発生し得るものであり、時間の経過とともに状況が改善したり、悪化したりすることもあります。そのため、一時点における経済状況とうつ病リスクの関連性に着目しても、その影響を適切に評価することが出来ません。
そのような中、幼少期から高齢期に至るまでの経済状況の変化と、高齢期における抑うつ気分の関連性を検討した研究結果が、日本疫学会誌の2026年4月号に掲載されました。
この研究では、東京都健康長寿医療センター研究所が実施した調査データから、60歳以上の1324人が対象となりました。経済的困窮は、幼少期(18歳以下)、青年期(25~35歳)、壮年期(35~50歳)、高齢期(現在)の4時点について、自己申告で評価されました。また、抑うつ気分は0~24点で評価(9点以上で抑うつ気分あり)され、経済状態の変化と抑うつ気分を有する人の割合が分析されています。


















