花園神社の参道脇に酒の神が舞い降りた

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■川太郎(新宿三丁目)

 どんな酒場だろうと、初めて暖簾をくぐる時は多少なりとも緊張する。それが神社の参道脇の暗がりにあるのだから、なおさらだ。

 新宿は花園神社の一の鳥居を抜け、赤い二の鳥居をくぐって右手に折れると、宵闇に「田舎料理」と書かれた白い看板が浮かぶ。表通りの喧騒が嘘のように遠ざかり、どこか謎めいた雰囲気である。

 意を決して引き戸を開けると、L字カウンターだけの店内に、男性がひとり。「いらっしゃい」の声に迎えられ、客のいない止まり木についた。まずはビール(中瓶)600円をグビリ。静寂に耳を傾けていると、「ママはまだなんだよ、ごめんね」と男性が言った。店主でも店員でもなく、常連サンだったのだ。

 ここは熊本出身のママ、大塚美子さんが切り盛りする酒場である。昭和45年(1970年)の創業から44年、女手ひとつで看板を守ってきたとあって、腰を悪くしてしまい、手術を受けたばかりなのだという。現在はリハビリ期間のため、ママが店に出る夜8時ごろまで、常連サンが支度をし、店番をしていたのである。

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