大王製紙前会長 巨額借り入れ事件<1>刑務所でデトックス

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 106億8000万円余り――。ちょっと庶民には想像すらつかないカネをマカオのカジノで溶かしてしまった井川意高さん(53)は、2012年に懲役4年の実刑判決を受け、16年に仮釈放された。シャバに戻った井川さんの再出発を追った。

 もし、あと数億円勝っていれば、事件にはならなかったかもしれない――。

「私が奥になる格好で申し訳ありません」

 井川さんに会ったのは東京・恵比寿にある個人事務所だった。応接室で待つ私たちに恐縮する井川さんは、ビシッとスーツ姿でキメていた大王製紙時代とは打って変わって、セーターにジーンズ姿というラフな服装だ。部屋には大王製紙を代表するブランド、「エリエール」のティッシュが、ひと箱置かれていた。

「やっぱり思い入れのあるブランドですね」

 日本有数の製紙会社の御曹司として、その経営の立て直しにも采配を振った井川さんが“ムショ落ち”したのは、その関連企業からカジノでの賭け金を引っ張ったという特別背任容疑だ。

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