おいしい「一番茶」は毒まみれ…高濃度で農薬検出の衝撃
日本の農家が大量に農薬を使っても問題にならなかった背景には、農薬の残留基準値があまりにもゆるすぎることにある。
たとえばお茶だが、農水省のホームページには、お茶の栽培に使われる農薬は、実に200種類以上も掲載されている。
その中には、たとえば台湾、アメリカ、オーストラリアなどでは検出されたら輸入できない「不検出」で、EUは0.02ppm(㎎/㎏)以下なのに、日本の基準値が40ppmと2000倍もゆるいものもある。シラフルオフェンという農薬など、EUでは0.01ppmなのに、日本は80ppmと、なんと8000倍もゆるいのだ。
それにこの農薬、コメだと約260分の1の0.3ppmで、大豆は800分の1の0.1ppmだ。お茶の葉は洗って飲むわけではないのだから、むしろ米や大豆よりも低くしなければいけないと思うのだが、なぜか数百倍も多いのである。
クロラントラニリプロールという殺虫剤もよく使う。日本の基準値は50ppm。EUが0.02ppmだから2500倍。韓国と比べても1000倍だから日本の基準値は突出している。この農薬もコメや大豆の250~1000倍だ。